こんばんは。めぐやです。
すっかり読書の秋です。
今回は三津田信三さんの新刊「逢魔宿り」(あまやどり)を読んでみました。
「逢魔宿り」
こちらは「お籠りの家」「予告画」「某施設の夜警」「よびにくるもの」「逢魔宿り」の5編の短編からなっています。
著者の三津田信三さんが他人から聞いた奇妙な体験談を基に小説化した、という体裁を取った短編集です。
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どれも薄気味の悪い話ばかりですが、個人的に怖かったのが「某施設の夜警」と「よびにくるもの」。
「某施設の夜警」
知り合いの作家仙波(仮名)が、昔、生活のために警備員をしていた時に体験したという恐ろしい状況を小説化したもの。(という設定)
夜の警備、というだけでちょっと不気味な雰囲気なのに、警備する場所は山間部にある信仰宗教団体の施設。
そして、建物内部ではなく「十界苑」と呼ばれる十の区画を持つオブジェの置かれた公園のような場所の警備を任された仙波。
そこで彼を待っていた体験とは…。
「よびにくるもの」
大学生の七緒(仮名)が盆の時期に実家の祖母に頼まれた用事。
それはある家まで行って香典を供えてくること、供えたら長居しないですぐに帰ってくること…。
簡単な用事に思えたこの体験から異様な体験に繋がってしまった彼女の話とは…。
ちなみにこの話は読者や聞き手を怖がらせようと、この話を聞いた人は…的に終わるので、そういう話が苦手な人は注意してくださいね。(私もあまり好きではないです)
一種の厄除け
↓ ネタバレあり
さて、全部読み終えてみるとこの小説全体が三津田信三さんの著作ではありがちな、これを読んだ読者と書いた著者自身に何か降りかからないと良いが…というストーリーでした。
でも、連作短編として完結させてしまえば何かが降りかかってくることもないだろう、と著者が一応のフォローを入れています。
あとは小説の途中でいきなり写真が載りますが、これも三津田信三さんによると一種の厄除けだそうです。
奇妙でうっすらと気味の悪い小説を読んでみたい方にはお勧めです。
今日もお読みいただきありがとうございます(^^)
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