本好き母のあれこれ日常

日常のあれこれを思いつくまま&本好き日記

「カリ・モーラ」トマス・ハリス最新作を読んでみました サイコ・スリラーではないでしょう

 

 

こんばんは。めぐやです。

 

 

先日もお伝えしましたが、「羊たちの沈黙」のトマス・ハリス13年ぶりの最新作「カリ・モーラ」を読んでみました。

 

 

まずはあらすじ

 

コロンビアからの移民カリ・モーラは、麻薬王の住んでいた邸宅の管理バイトをしています。

その邸宅に隠されているという金塊を狙って犯罪集団が乗り込んで来て邸宅を掘り返し、更に臓器密売商の猟奇殺人者シュナイダーに美貌のカリは目をつけられてしまいます…。

 

『極彩色の恐怖と波乱の展開に震える傑作サイコ・スリラー』と本の裏のあらすじに書いてあります。

 

 

サイコ・スリラー??帯が絶賛し過ぎ

 

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『待ち望まれたハリスの最高傑作』ワシントン・ポスト

 

『「羊たちの沈黙」の恐怖が蘇る、息もつかせぬスリラー』ウォール・ストリート・ジャーナル

 

『「ハンニバル」よりも異常な猟奇殺人者』

 

 

………帯!!煽り過ぎでしょう!!絶賛し過ぎ!!

 

最高傑作って……。

これが最高傑作??と、思わず言いたくなります。

 

 

サイコ・スリラーというのも違う気がします。

どちらかというと犯罪集団とヒロインとのアクション物?

羊たちの沈黙」のような緻密なプロットやサイコ物の暗さを期待してはいけません。

 

 

正直言って、この猟奇殺人者とレクター博士を比べるのもどうかと思います…。

レクター博士といえば、本人がその気になれば完璧に普通にふるまうこともできる、礼儀正しい精神科医ですが、こちらのシュナイダーは最初から最後まで気味の悪いサイコパス以外の何者でもありません。

 

 

これから読む方は、帯の推薦文は気にしない方が良いです!

 

 

 

ちょっとネタバレ。カリ・モーラ強し

 

カリの過去は読んでいただくとして、カリが強い!ということだけ言わせていただきます。

 

猟奇殺人者に目をつけられたヒロインとして絶対窮地に陥るシーンがありますが、あまり緊迫感はありませんでした。(個人の感想です)

カリなら何とかするでしょう!という謎の安心感…笑

 

 

 

全体的にドタバタしていて、そして下品。でもカリには好感が持てます。

 

スティーブン・キングもよく下品な言い回しが出てきますが、キングは物語の掘り下げ方が深いし、登場人物も考え抜かれているので「まあ、お下品!」と思いつつもストーリーに引き込まれていきますが、こちらはちょっと下品さが不愉快になってきました。

 

 

でもカリにはとっても好感が持てたので、トマス・ハリスの新作だ!とか「羊たちの沈黙」の再来だ!とかを全部取っ払って、

 

強く美しいヒロインが悪に立ち向かう(?)小説だと思えば楽しめるのではないでしょうか。

 

 

とにかく、サイコ・スリラーではないし、レクター博士以上の犯罪者でもないし、最高傑作だとも思えませんが、、

普通にサスペンス物として読むのはいいのでは?と思いました。

 

 

 

ちょっと厳しめになってしまいました。

 

今日もお読みいただきありがとうございます(^^)

 

 

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